疲れを科学する(Ⅹ)
今回は、総ざらいというよりも「おまけ」みたいなものです。まずは、これまでの本シリーズをまとめておきます。
疲れを科学する(Ⅰ)~【疲労のサイン】
疲れを科学する(Ⅱ)~【筋肉痛】と『乳酸』
疲れを科学する(Ⅲ)~ 筋肉を動かすと・・・
疲れを科学する(Ⅳ)~“乳酸は疲労物質では無い!”
疲れを科学する(Ⅴ)~ 疲れ(疲労)の原因
疲れを科学する(Ⅵ)~ 活性酸素とその対策
疲れを科学する(Ⅶ)~『SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)』
疲れを科学する(Ⅷ)~ 疲れ(疲労)の対策とミネラル
疲れを科学する(Ⅸ)~ 『崩れてしまったバランスを調和する』(症状別からの視点)
疲れを科学する(Ⅹ)~ おまけ(今回の記事です。)
基本的には、西洋学的にも漢方的にも疲労(疲れ)に対して有効な手段としては、【栄養をしっかりと摂り、静養しましょう】ということです。身体を休めるというよりも、脳を休ませることに重点を置いた方が良いでしょう。漢方製剤の生薬を見ても、人参(朝鮮人参のことです)、桂皮(ニッキやシナモンとも呼ばれます)、地黄などが使われているものを服用している方が多いように見受けられます。
一時期≪マカ≫が慢性疲労の回復に効くということで注目を集めました。今現在でも、人気のある健康食品であるように見受けられます。更にその前は≪マカ≫は男性機能の回復に用いられていましたが、自然食品の中で豊富にZn(亜鉛)を含有しており、他のミネラルも含有量が多いことに着目され、疲労回復及び体質改善を目的として、幅広い年代層の方たちが利用するようになってきたことが人気の後押しをしているようです。
人気の高い食品の中には、ほんの少しだけしか原材料に含まれていなくても強調されて宣伝されたりもします。全然効果が出ない量しか含まれていない(他の材料などを多く使用しているために薄められてしまっているなど)場合でも、主役に成り得ないのにまるで主役のごとく表示されているものさえあるので、ご注意ください。
話を元に戻しますが、天然ミネラルでバランスよく摂取することで、体質を改善できることが多々あります。SODが正常に働くためにも、ミネラルは必要ですしね。『漢方薬』に使用される【生薬】も多くが天然の植物であり、ミネラルをバランスよく含んでいます。また、天然食材を加工したものであっても、それを主原料としているものであれば、体質改善に効果的なものもあります。その一つが牡蠣であり、しっかりとした学術データも揃っている製品があります。御来局の際にあなたに必要であれば、ご紹介させていただきます。
“疲れを科学する”シリーズを最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。何かのお役に少しでも立てたのであれば幸いです。また別のシリーズでお会いしましょう。
(終わり)