名古屋市緑区 漢方専門薬局

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漢方薬の効果の表れ方・また良くするには

漢方薬の効果の現れ方

全身症状で判断

病気の根元から治療していくのが漢方薬の特性です。一番苦痛になっている主訴の変化がみられなくても、多くの方が漢方薬を服用してから以前よりも「便通が良くなった」「疲れにくくなった」「手足や体が温かくなった感じがする」など、体調の変化を少しずつ感じられてきたとお話しされますので、根気強く服用して下さい。
病因や病理が複数考えられる方は、初回の服用で何も体調の変化が感じられない事もあります。その場合、病理を検討しなおした漢方薬を服用して頂き体調の変化を観察していただき、更に服用された結果の変化に合わせる事であなた自身に合ったあなただけの漢方薬(常備薬)を見つけて行きます

ご本人の考え方も影響

上記でお話ししましたように主訴以外の症状が少しづづ改善してきたので、服用を続けていれば「主訴もきっと良くなる」と思って服用されている方と、改善されていない主訴の症状ばかり気にして服用されている方とでは、漢方でいう気血水の内の気のめぐりに差が出ます。プラス思考の方は気の巡りが良くなると血も水も巡りが良くなりますが、マイナス思考の方は気が落ち込み血も水も巡りが悪くなり効果の出方が遅くなります。プラス思考で行きましょう!

製剤によって

漢方薬の効果の表れ方・また良くするには慢性病ですと、煎じ薬(薬草を40~50分とろ火で煎じる)で10~15日位で少しずつ体調の変化が出てきます。エキス散では、時に15日分で変化が現れる場合がありますが、一般的には30日~45日位で徐々に体調の変化が現れ出しますので、少し長い目で様子を見ていく必要があります。

漢方薬の効き目をより良くするには

あなたに合わせた漢方薬をお作りする以外にも、病気になった原因に食生活や生活習慣に問題があればそれらも合わせてお話しさせていただき、ご自身で改善していただければ漢方薬の効果がより向上いたします。

生活習慣

『素問』『霊枢』には、病気以外にも色々記載があります。
『一日のうちでも、夜中・明け方・午前・午後・夕方・夜』によって五臓六腑の働き方が異なり、あなたの症状がいつ出るのかも参考になります。
『春、夏、秋、冬の四季』でも、盛んに働く臓器が異なります。立春・立夏・立秋・立冬の約18日前に各土用(春の土用・夏の土用・秋の土用・冬の土用)があり、脾が頑張って働きます。 各土用から18日間は、暴飲暴食は避け脾胃に負担をかけないように養生しましょう。夏の土用の日 鰻(消化しやすく胃の負担も少なく栄養が取れる)を食べる風習も、脾胃に元気を供給するひとつの養生です。
季節毎や一日の過ごし方・生活環境の便利さ・快適さ等を考え生活養生を!

食生活・食習慣

漢方薬の効果の表れ方・また良くするには身体を作り健康を維持する為に一番大切なものは、栄養剤でも西洋薬でも漢方薬でも健康食品でもなく、毎日いただいている食事です。食習慣が最も大切です。
ある患者さんから実際伺ったことですが、2回目のご来局の時でした。この方は胃を温め、陽気を表面に巡らそうと、以前から話題の生姜も 配合された漢方薬を服用していただいておりますが、『テレビでヨーグルトが良い、乳製品・バナナが良いと聞いたので、バクバク飲んだり、食べている』と、言われるのです。
これでは胃を冷やしてしまい生姜の胃を温める効果が半減するどころか、効果がまったく出ない可能性もあります。

あなたにあった、食習慣や生活習慣も、必要に応じて改善点をお話しさせて頂きます。

効き目が良い漢方製剤について

代表的な形態としては、煎じ薬・粉末薬・丸薬があります。 例としていくつかご紹介します。
効き目の面から、薬の名前の最後に『湯』と記載のあるのは煎じ薬で、『散』と記載のあるのは散か煎じで、『丸』と記載のあるのは丸か煎じで、服用されるのがベストです。

  • 煎じ薬(黄連解毒

    煎じ薬(黄連解毒湯)

    煎じ薬(黄連解毒湯)数種~十数種類の生薬を調合し一袋に入れたもの。お家で40分位とろ火で煎じ、濾した液を1日2~3回に分服します。100%成分が服用できます。
    煎じると薬草独特の香りが出ますが、この湯気や匂いを嗅ぐだけで症状が軽くなる事もあります。

  • 散剤(当帰芍薬散)

    散剤(当帰芍薬散)

    散剤(当帰芍薬散)煎じ薬以上に効き目をよくするためにわざわざ生薬をすり潰し微粉末にした薬です。微粉末のため口中の残り飲みにくいため、現在散剤を使用している所は少なくなっていますが、益久薬局では飲みにくさより効き目がある散剤を使用しています。
    上の写真にある当帰芍薬散は原典には『お酒で服用』との記載があり、実際に白湯よりお酒(胃を温め薬の吸収を助ける)の方が効果があります。エキス散にはない効果の出し方です。

  • 丸剤(八味丸)

    丸剤(八味丸)

    丸剤(八味丸)散剤にさらに手を加え、はちみつで練った丸薬です。吸収を遅らせる知恵が使われています。煎じ薬と同等かそれ以上の効果が期待できます。

  • エキス散(柴胡桂枝乾姜湯)

    エキス散(柴胡桂枝乾姜湯)生薬を煎じた液からエキスを抽出し、賦形剤を加えて粉末にしたものです。旅行など煎じが出来ない時に便利です。
    また、これを固めたエキス錠もありますが、一般的には両者とも効果が薄いと言われています。(液を飛ばしたり熱を加えて錠剤に加工する間に、香りの成分が飛んで量が少なくなり、飛ばない成分との間に成分のバラツキも生じます。効き目が不安定?)
    また、市販のエキス剤は原料生薬使用量が全量の50%で作られている事もあります。益久薬局では原料生薬100%のエキス散を使用しています。

漢方薬の服用期間について

体質から生じた症状でなければ、1~2回や数日間の服用で効果がでます。

例)風邪の初期
⇒首の後ろが強ばり、汗が出ず、寒気が強い ⇒ 葛根湯を1~2回服用するだけで完治
例)むち打ちや打撲による痛み
⇒ 症状がなくても出来るだけ早く服用する事で、(むち打ちの)打撲や頸椎の捻挫で外から見えない検査でも映らない血の停滞を巡らせる「桂枝茯苓丸」の服用で、症状が出ずに済んだりしびれや痛みが出ても 数日から十数日で楽になります。

体質から生じている慢性的な病気や症状は、数か月から数年かかります。

体の中を流れている血液(赤血球)が新しく入れ替わるのに120日(4ヵ月)かかると言われている事はご存知でしょうか。その2倍か3倍か‥‥食養生や生活養生・生活環境によっても効果の出方が変わります。
色々お話を伺っている中からより早く良くなっていただけますよう養生も誠心誠意お話しさせていただきますので、お気軽にご相談ください。