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足腰の弱りはどこから?(Ⅳ)

 前回は【気づくことが大事】ということで、『ロコモティブシンドローム』の主な症状と共にお話させていただきました。今回は、「どうしてそうなるのか」というロコモティブシンドロームになってしまう【原因】とそうならないための【予防】について述べさせていただこうと思います。

【原因】
 では、まずは原因から。一体全体、なぜロコモティブシンドロームになってしまうのでしょうか。それは、様々な原因が考えられます。その一例を以下に示しますね。 以上のような事柄が考えられます。骨量の減少によって【骨粗鬆症(こつそしょうしょう)】による【圧迫骨折】になってしまったり、関節軟骨や椎間板が摩滅や変形などすれば【(膝・肘などの)関節痛】【腰痛】になったりするわけですね。「変形性関節症」に関しては、《足腰の弱りはどこから?(Ⅱ)》でも少しお伝えしました。

 筋肉の量や血管が詰まったりしてしまえば、ヒトの身体に60兆個あるといわれる細胞一つ一つへ栄養を送り届ける血液が巡りにくくなってしまうので、身体の各部位で様々な症状があちこちで表在化してきてしまいます。血管障害や神経障害が起これば、歩行機能や運動機能に影響を及ぼしてしまい、結果的に支援や介護が必要になってきてしまうことがご理解いただけたでしょうか。「寝たきり」状態や「転倒による骨折」などで動けなくなってしまうことも、ご高齢の方には注意していただきたいことです。一気に進行度が加速してしまうことになりかねません。

 なお、要支援者の病気(疾病)で一番多い原因は『関節疾患』で、二番目は『(転倒などによる)骨折』だそうです。なお、介護者で一番多い原因は『脳卒中』であり、二番目は『認知症』らしいです。自立した健康的な生活を送りたいですよね。

【予防】
 では、お待ちかねの予防です。このページでは主に漢方的な観点から述べさせていただきますが、御来局の方には、『食養生』も含めてご希望の方により詳しく説明していますので、お気兼ねなくお問いかけください。遠方の方々は、お近くの信頼されている薬剤師や登録販売者の先生方に詳しいことをお聞きくださいませ。

① まずは日常生活で筋力を落とさないことを心がけてください。
 そのためにも、まず第一に自分のことに目を向けて、以前と変わったことがないかを比べてみてください。何かしんどい事が多くなってきたなどのことがあれば、筋肉や骨密度などの減少、病気(疾病)などが考えられます。早めにどこかへ受診するか、相談してみてください。相談に関しては、身内の方や信頼されている医療関係者、複数の方が望ましいでしょう。

② 足腰の弱りは“肝”・“腎”・“肺”の弱り
 漢方では、足腰の弱りは五臓六腑が大きく関係してくると考えられています。

 〈病因 《 素因 1 》 : 肝虚体質〉でも少し紹介しましたが、“肝”が“虚”の状態になると血の不足などにより、血液関連の症状が発症しやすくなってきます。それに伴い、筋や目に悪影響を及ぼしてしまうので、肝虚状態に陥らないようにしましょう。お手軽な予防法は気分転換でしょう。鬱屈せずに“気”を発散させましょう。

 〈病因 《 素因 3 》 : 腎虚体質〉でも少し紹介しましたが、“腎”が“虚”の状態になると「骨」「脳」「耳」などの器官に影響を及ぼしてきます。中枢神経の「脳」や体躯を支える「骨」、神経の影響が出やすいとされる「耳」が関係してくるわけですから、おろそかになんか出来ません。適切な食養生適度な運動が良いでしょう。

 〈病因 《 素因 4 》 : 肺虚体質〉でも少し紹介しましたが、“肺”が“虚”の状態になると血や栄養を全身にスムーズに巡らすことが難しくなってきてしまいます。そのため、各部位で栄養不足を招き、様々な疾患を発症しやすくなります。お手軽な方法としては乾布摩擦などの皮膚刺激が良いでしょう。もちろん、運動することによって筋肉が動き、血が巡るので、適度な運動もオススメです!!

③ 必要なものを必要なだけ…バランスのとれた食事を!
 どんなに気をつけているつもりでも、どうしても偏りが出てきてしまうのが食事。意識的にか無意識でもかは詮索せずに、1週間自分が口にしたものを記録してみてください。(思い起こせといっても、1週間前の朝食やおやつなどの間食に何を食べたかなんて、普通覚えていませんよね…)

 意外とバランスが偏っていることに気づけると思います。どうしても嫌いなものに手は伸びませんよね。「好き嫌いなく食べています。」というのは、『自分の好みの中で』という大前提が付いています。子供の場合は、『親が用意してくれたものの中で』ですね。その食事には作り手の好みが反映されています。苦手な食材にチャレンジしている方もいるとは思いますが、その頻度はどうしても好きなものと比べると少なくなってしまいますよね。

 必要に応じて、吸収されやすい形のものを摂取するように心がけてください。お薦めするものが皆さんが行きつけの薬局・薬店で取り揃えてあるでしょう。私なら、「なぜそれを勧めてくれるのか。どんなものなのか。」を教えてもらいます。必ずしも、テレビから流れているCMで見知っているものが良いものとは限りません。また、例えどんなに良い商品であったとしても、あなた(ご自身)にとって、『本当に必要なものなのか』ということが重要ですよね。

 自分の目で見て確かめ、自分の耳で聞いて納得できるものを注文してください。必ずしも【「有名=良い商品」ではない!】のでお気を付けくださいね。

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