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病因 《 素因 1 》 : 肝虚体質

 肝の生理作用
 
肝は、血を蔵(貯蓄)する作用と、必要に応じて必要としている場所に血を発散(送り巡らす)する作用を行っている臓器です。
 
また、漢方では各臓が関与している部位があると考え、また鍼灸治療で用いられている経絡の流れでも関与する部位があり、臓の生理作用に異常が生じるとその部位に症状があらわれ、臓の異常を感知できる様に理論づけられています。

《関与部位》
 
 肝は、筋膜・筋・陰器・舌・目・爪・決断力や判断力に関与し、肝が旺盛であれば筋が充実し、目は血を受けよく視えよく5色を弁ず。
 また鍼灸の経絡では、肝経が足の母指から内股をめぐり、生殖器・肝胆・胃・肺・咽喉・唇・目・頭の天辺(百会)に関与し、胆経が目・側頭部・耳・肝胆・外陰から足の外側面を下って足の薬指まで関与していますので、これらに症状が出た場合は肝が関係している事も考えられます。

 肝虚の体質傾向の方
 口が苦くい・胸や脇の痛み・足の外側側面が冷えたり熱くなったり痛んだり、側頭部痛・ため息をつく・顔にシミが多くなる。

筋肉関係では、
筋肉に力が入らない・筋肉痛・引きつり・肩こり・舌の巻きあがりや陰器の縮こまり・子宮筋肉痛(生理痛)や月経異常

目の関係
では、

眼精疲労や視力減退やかすみ目・目の充血や腫れ痛み

爪の関係では、
爪の色が薄く、でこぼこや割れたりする・爪の生え際の白い半月がない

精神的
には、
怒り易くなったり、決断力なくなり何事にも消極的になる

などの症状を生じ易くなります。

●体質的にしっかり血を蔵しているタイプ
 血が多いため血の活動力(血中の陽気)が盛んで血の熱気が多くなり、暑がり・筋肉質で骨格がガッチリ・首が短い・肩こりもゴリゴリしこりある・目がギョロと大きい・太っ腹でめったに怒らないが怒ると怖いなどの特徴があります。

体調が崩れると
 蔵した血がストレスなどで発散できなくなると、猛烈に怒る・人に任せられず自分でやらないと気がすまない・口渇・便秘がち・不眠・よ夢をよく見る・筋肉痛・神経痛・胆石・痛風・高血圧になったりします。女性の場合更年期症状が、こどもの場合疳が強く落ち着きのない子になる。

漢方薬
 肝気の発散をよくする『柴胡』や、血熱をめぐり散らす『黄苓』などの入ったものが必要になります。


●体質的に蔵すべき血が少ないタイプ

 
血が少なく血の活動力(血中の陽気)も低下気味で血の熱気が少なく、冷え症、低血圧気味、やせ型、肩こり等も筋張った感じ、目が小さい切れ長、耳の中輪が飛び出ている、額に青筋、決めたらトコトンする。気が付き気配りができるが、凝り性で我慢強く、常にイライラ怒りっぽくなっているほうが体調がよいと感じる(普段どおりだと感じる)。女性の場合は、生理がなくなり時間的余裕が持てるようになると、年齢と共にこの体質が改善され、症状が出にくくなり、別の体質もへと変わっていくことがあります。

体調が崩れる
 根気よく同じ事を長く行い過ぎたり、目をじっと使い過ぎて更に血が少なくなると何事もきちんと決めないと気がすまなくなる、趣味や何々健康法にすぐ夢中になる、何もかも気になりだす、現実にできない為気力がなくなる頭痛肩こり、冬に冷えが強くシモヤケが生じたりひどくなる、立ちくらみ、動悸、軟便、疲れているのに目がさえて眠れない、多夢、食欲なくても食べ始めたら食べられる、男性の場合精力がなく女性の場合不妊症や不感症、筋肉痛、神経痛、眼病、婦人病全般。

漢方薬
 血を増やす『当帰』や、増やした血をめぐらす『芍薬』や『川芎』などの入ったものが必要になります。

 

 日頃から几帳面で何事もきちんと片づけないと気がすまない方や、全部自分でやろうとしたり目を酷使しすぎる方は、頭や目で必要以上に血を消耗してしまうと、この体質になりやすくなります。イライラしだしたり、弱気になったり強気になたりしだしたら要注意。遊びで気分転換しましょう。