サイレントキラー(Ⅳ)
前回に引き続きますが、実は【高血圧】になる環境因子が遺伝や塩分以外にもあります。それは、運動不足や肥満、加齢(血管の老化)、過労、ストレス、気温、過度の飲酒、喫煙、睡眠不足、野菜や果物の不足などです。
運動すると、筋肉のポンプ作用などで圧力を加えなくても比較的スムーズに血液が流れます。運動不足であれば、逆に強い圧力を加えなければならないため、血圧が高くなってしまいます。
肥満は生活習慣病の温床ともなるので、高血圧だけでなく全般的に気をつけていただきたいのですが、動脈硬化の影響で血管の弾力性が失われ、血管の老化に拍車がかかります。固くなった血管はどうしても圧力をかけないと血液がスムーズに流れなくなってしまうのです。また、身体の体積が大きくなれば、消費するエネルギーも増えるので心臓の負担も増大させます。う~ん、悪循環...。送り出す血液量が増えれば、その分、血圧も上がりやすくなります。
加齢は致し方ないことかもしれませんが、血管年齢はなるべく若い状態に保っておきたいものです。ストレスもなるべく受けたくないですね。受け流したり、発散する方法を自分なりにいくつか持っておくと良いでしょう。人間関係が一番ストレス原になりやすいそうなので、その辺りを上手くやり過ごすコツを掴んでおきたいですね!暑さや寒さもストレスといえばそうなりますが、寒冷刺激は血管を収縮させるため血圧の上昇を招きます。重ね着なども衣服が重くなると血管は収縮しやすくなります。冬だけでなく、日中と日没後とで気温差が大きい時なども気をつけて欲しいものです。その他の事は、お察しの通り。
【高血圧】で一番厄介なことと言っても過言ではないのは、『自覚症状が無い』ことです。“自覚が無い”のでは無く、(いや、そうかもしれませんが、)症状を自分で ‘認識できていないこと’が厄介なことなのです。その厄介さと怖さを次回に紹介させていただきます。