サイレントキラー(Ⅶ)
【高血圧】は、日本人には大変多い病です。1960年をピークに少しずつ減ってきてはいるようです。一つの要因として治療技術の発達が挙げられますが、治療を受けている人数(10万人あたり何人いるか)は、かなり増加している様子です。また、女性より男性の方が【高血圧】になっている割合が高いようです。些細なことでカリカリしないようにしなくては…。
厚生労働省の「健康日本21」における試算によれば、『国民の血圧が平均2mmHg下がれば、脳卒中による死亡者は約1万人減り、新たに日常生活の活動が低下する人の発生も3,500人減ることが見込まれている。また、循環器疾患全体では2万人の死亡が防げる。』とのことなので、人生のリスクマネジメントのためにも自分の身体のことを気遣ってあげてください。まずは、サインを見逃さないために日々の状態をチェックしてみましょう。
一般的に、次の項目に当てはまる数が多いほど【高血圧】になるリスクが高くなると言われています。
・濃い味つけのものが好き
・野菜や果物はあまり食べない
・運動をあまりしない
・家族に高血圧の人がいる
・ストレスがたまりやすい
・お酒をたくさん飲む
・たばこを吸う
・血糖値が高いといわれたことがある
・炒めものや揚げもの、肉の脂身など、あぶらっぽい食べ ものが好き
要するに、薄味に慣れましょう(塩分を控えましょう)!適度な運動をしましょう!自分の健康状態を家族や環境を元に考えて備えましょう!お酒は飲んでも適量に!タバコはやめましょう!脂質・糖質の摂りすぎは絶対ダメよ!ということです。何故かって?それは、自分の身体を労わるということが第一ですが、国にとっては医療費がかさんでしまうのです。今後ますます税金が上がってしまう。勘弁して欲しいものですね。
現代の大きな社会問題の一つとして、医療費の国庫負担が増大していることがあります。それを補うのは税金から。65歳以上の高齢者では、医療費のいちばん多くの32.6%を占めているのが、【高血圧】とその結果である病気(高血圧・虚血性心疾患・脳血管疾患等)の治療費だそうです。ということは、【高血圧】にならないように若いうちから気をつけていれば、医療費の増大を軽減できるということですね。快活な生活を退職後に送るためにも、体調管理を日頃から気をつけなければなりません。そのために重要なことが、子供の頃からの生活習慣の改善と食生活の心がけです。『三つ子の魂百までも』ってことですね。