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病因 《 内因 》 : 恐・驚 (恐れたり驚いたりすると腎気が虚す)

   恐れたり驚いたり恐ろしい目にあったりすると、腎気が虚します。
火事で恐ろしい体験をしたり、交通事故などでビックリして、腰が抜けるのも腎気の虚のためです。
また、受験直前の緊張や人前で慣れないスピーチをする事などの緊張で、胸がドキドキ・バクバクする事があります。この緊張も恐・驚に含まれます。

素因による虚を助長する場合
   腎気が虚していると、腎の陽気が下半身で安定せず、少しの緊張などでも腎の陽気が上半身に昇り胸がドキドキし、驚きの状態になります。
腎気が虚していると、驚きやすく、物事に恐れやすくオドオドし、何事にも臆病になりがちです。生活上で、恐れ・驚き・持続的な緊張が加わると更に腎虚がひどくなります。

素因には関係なく虚にする場合  
臍の下3寸にある丹田(関元穴・臍下丹田)に力がある方は、腎の精気がしっかりしていて、「恐・驚」の状態にあってもびっくりしません。緊張で胸がドクドク・バクバクする事もありません。
   しかし、恐れや驚く事が多かったり、いつも緊張している事がながく続くと腎気が虚し、腎虚体質になっていきます。
   また、腎の精気が正常な方でも、強い恐怖や驚きに遭遇し急激に腎の精気がなくなるとショック死・ぽっくり病を起こします。

   内因の七情の中でも緊張は、気血を消耗することが多く、生命力のもとである腎の精気まで不足させますので、恐・驚・緊張はできるだけ回避しましょう。