病因 《 内因 》 : 憂・悲 (クヨクヨすると肺気が虚す)
肺気は、活動的な陽気を体表面にめぐらし外邪が侵入しないように陽気を発散をして防衛し、また身体内にもめぐらして五臓六腑に陽気を補給する働きをしています。
悲しんだり憂いたりすると、陽気は停滞し、発散できなくなり、肺気の働きも虚して悪くなります。
憂・悲には、クヨクヨして愚痴るも含まれます。しかし、愚痴ることによって声を出し言葉として発散していますので、多少陽気の停滞は軽くなります。
素因による肺虚を助長する場合
肺虚体質の人は、更に肺気が虚し、陽気をめぐらせず停滞し悪循環になり、
よく風邪を引き、皮膚の痒みや咳や鼻水などの症状を繰り返します。
素因の肺虚に関係なく虚する場合
内因は、素因としての性格に深く関係がありますので、
同じ悲しみでも、素因として脾虚の方では、「悲しみ」が「思い」に変わり脾虚を助長します。
また素因として肺虚の方なら、「思い」が「悲しみ」に変わり肺虚を助長します。
また素因として肝虚の方でも、強い悲しみがあれば、一時的に肺虚になってしまいます。
肺気が正常でしっかりめぐっている方は、悲しいことがあっても陽気を停滞させず発散してしまいます。発散させるにはスポーツが一番です。
肺虚の方は、自分の体力にあった適度なスポーツをしている方が体調がよいようです。
特に悲しい事や愚痴りたい事があったら、気分転換に軽いスポーツをして肺気を盛んにして停滞しないように発散するように心がけましょう。