内因 : 総論
漢方では、精神的動揺・感情の起伏によっても身体に病症を生じる病因になると考え、身体の内側から起きる事から、内因という分類をします。
また、内因から起こる疾病は、慢性病の経過をたどる事が多いようです。
内因には、『怒・喜・思・憂・悲・恐・驚』の7つが考えられます。
それぞれの内因は、特定の臓器の気を“虚”の状態にさせやすいと考えられています。なお、素因による“虚”を助長する場合と、素因には関係なく“虚”にする場合とがあります。
たとえば、肝虚の体質の方は、体調を崩すと怒りっぽくなり、何かに怒ると更に肝虚がひどくなります。
あるいは、肝虚体質ではない方が、激しく怒ると、一時的に肝虚になります。
個々、一つ一つ追って記載いたします。