足腰の弱りはどこから?(Ⅰ)
『ロコモティブシンドローム』とか、『ロコモ』という言葉が飛び交っていますね。この『ロコモティブシンドローム』って一体なんなのでしょうか?
運動器の障害によって介護が必要になる状態や、そういう状態になってしまう危険性(リスク)が高い状態をそう呼びます。【メタボ】とか【メタボリックシンドローム】というものがありましたよね。内臓脂肪症候群。これが原因となって「高血圧」、「高血糖」、「高脂血症」(脂質異常)が引き起こされるというものでした。『ロコモ』にも注意をして欲しいですが、【メタボ】も忘れずに引き続き注意をしてくださいね。私自身も、重々気をつけねばならんのですが…。
話を元に戻しますが、足腰の骨や関節および筋力の低下が歩行困難を招いたりする運動器症候群のことを『ロコモ』とか、『ロコモティブシンドローム』と呼びます。シンドロームというのは「症候群」ということなので、様々な症状が発生してくるということになります。ですから、『要注意!!』ですね。重症化してくると、日常生活を一人で行うことが困難になってくるのが特徴です。そこで、日常生活動作(ADL)が一人で行えるかどうかが重要となってきます。それは、介護者にとっても・・・。例えば、トイレや入浴の動作に困難が生じれば、介護者の負担は増大してしまいます。
結局、何が重要になってくるかというと、《しっかり歩ける》ということですね。では、歩くために重要な運動器はどこかというと…
まずは、『骨(身体を支える大きな骨)』
そして、それらのつなぎ目である『関節(椎間板も含む)』
さらに、骨組みを動かす『筋肉』・『神経』
これらの運動器が絶妙なネットワークにて一連の流れで信号を送り、“運動” するわけです。どこか途中で途切れても“運動”することはできません。不幸にも交通事故や脳梗塞などで半身不随となってしまった場合、動かしたくても下半身や右半身または左半身が動かせなくなってしまうことがありますよね。どこかの不調は、他の場所へ影響することも考えられます。